第9号 宅建業法(平17年)
第9号 宅建業法(平17年)

宅建塾の校長と生徒との会話
(生徒のトシオ)
「
校長のタガワさん。
(宅建塾では 先生~教授~プロフェッサー・ドクターetcという呼称はしないで
XXさん。~~君。といったフラット(平易)な呼びかけ方で会話をしています。)
今年の
宅建試験まで
あと1カ月しかありません。
自分(トシオ)で言うのもなんですが
ここ最近
どうも
盛り上がりというか緊張感がなかったような気がしています。
このまま
宅建試験の当日をむかえてしまうと
宅建試験総受験者20万人のうちの上位3万人(合格者)に入いれないような予感がして弱気になっています。
」
(校長のタガワ氏)
「
トシオ君。
上を見れば千人。下を見れば千人。
というコトワザを 聞いたことがあるかい。
きみ(トシオ)の現在の状態は まさにこれ(上見りゃ千人。下見りゃ千人)だよ。
とはいえ
このまま(弱気なまま)で
宅建試験へ突入してはいけません。
本日は
わたし(校長)
が
神経内科医として
(トシオ君の)精神の健康診断をしてあげましょう。
簡単にいうと
食料品店のタナ卸(商品用良品在庫と不良廃棄用物品とに 分別整理する)
のように
現時点で
トシオの
(プラス面)
と
(マイナス面)
とに分けて
点数を数えてゆきます。
」
トシオの
(プラス面)
(一) 残り時間が
1カ月
あること。
(二) 健康なこと。(精神以外は)
(三) 半年~1年未満の間 曲がりなりにも 宅建知識を吸収してきたこと。
(四) 宅建(の勉強)を通じて世間(の常識~なりわい)とのかかわりを持てることに 意欲を持てること。
(五) 自分(トシオ)の30年の人生で はじめて長続きしたことに(半~1年の宅建勉強)ちょっぴり自信をもったこと。
なんだ
それなら (5ツも強み・プラス面 があるなら)
なにも
弱気になど なることないではないか。トシオ。
念のために
(トシオのマイナス面を見てみると)
(一) 数カ月前まで落伍者(ニート)だった自分(トシオ)が
本当に宅建主任者証明書を手にできるのか といった成功イメージ映像が頭に鮮明に出ない。
(二) 20万人のうちで上位3万人(1割5分。15パセント)
に確実に入るためには
なにか
特別な裏技が必要なのではないか。
(三) 宅建試験当日前
に
なにか
達成感を味わっておかなければ不安感をぬぐえません。
(トシオ君への 診断結果と対症療法を述べますと)
宅建試験(~この世のどんな試験でも)
に
確実に合格できる方法が一ツだけあります。
宅建試験問題が宅建試験の前日までに 自分の手に入って暗記しておくことです。
もちろん 違法行為(不正行為者)
となるので
合格となるハズはなく
宅建業法によって
2年間 宅建試験を受験することも禁止されてしまいます。
不正でなく
正当な方法でやりますと(宅建予想問題を手に入れますと)
数十年前(戦前等の帝國大學受験生)からの
俗諺(ぞくげん。科学的な裏づけのない いいならわし)
に
が
試験終了後に
帰宅後に
先刻 自分が解答した試験問題を
まっさらな 紙に 再現できるほどに集中していた受験生は受かる(合格する)
という
俗諺(ぞくげん)があります。
今日から
ラスト一カ月の間は
参考書や教科書はダンボール函へ封印しておきます。
そして
現代では
ラッキーなことに
インターネットから
無料で
過去数年分の
宅建試験問題
を
まっさらな紙に
ダウンロード(印刷)できます。
1年度分について
5~10部も同じものを印刷しておいて
各年度
を
(5~10回も解答すれば)
宅建問題と解答を
暗記できるほどになります。
うまくすると(あくまでも楽観論ですが)
今年の
宅建試験問題に
自分(トシオ~宅建受験者の皆さん)
が
暗記している問題が 1ツ~2ツ~数個
出会えれば
宅建合格国境線(宅建35得点ライン)付近をウロついている
他の宅建受験者よりも1~2~数点リードできるので
宅建合格国境線の向こう側へ入れるので
ラッキーといえます。
*
*
*
平成17年度宅建試験問題の宅建業法をやります。
平成17年[問 30] 正解(1)
宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち,正しいものはど
れか。
(1)Aの所有するオフィスビルを賃借しているBが,不特定多数の者に反復継続して転貸する場合,A
とBは免許を受ける必要はない。
(2)建設業の許可を受けているCが,建築請負契約に付随して,不特定多数の者に建物の敷地の売買を
反復継続してあっせんする場合,Cは免許を受ける必要はない。
(3)Dが共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会
員が共有するもの)の売買の媒介を不特定多数の者に反復継続して行う場合,Dは免許を受ける必要はな
い。
(4)宅地建物取引業者であるE(個人)が死亡し,その相続人FがEの所有していた土地を20区画に区
画割りし,不特定多数の者に宅地として分譲する場合,Fは免許を受ける必要はない。
------------------------------------------------------------
解答&解説
(1)0
Aはオフィスビルのオーナーで,Bは不特定多数の者に反復継続して転貸しています。
Aは賃貸人,Bは転貸人ですから,宅建業には該当せず,ともに免許を受ける必要はありません。
KEY 賃貸人,転貸人
↓
宅建業の免許は不要
(2)X
不特定多数の者に建物の敷地の売買を反復継続してあっせんする場合は,建築請負契約に付随するものであったとしても,宅建業に該当し,免許を受けなければならない(建設省・回答・昭和27.8.11)ので,誤りです。
KEY 建設業者が付帯業務として土地のあっせんを行う場合
↓
宅建業の免許が必要
(3)X
旧建設省時の通達によれば,共有会員制のリゾートクラブ会員権 (宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの) の売買であっても,実質的には建物の売買と異なるところはないので,宅建業に該当し,宅建業の免許を受けなければならない(建設省通達・平成元.9.27)なので,誤りです。 KEY 共有会員制での会員権の売買
↓
宅建業の免許が必要
(4)X
個人業者が死亡した場合,免許は失効します。ただし,その相続人は,個人業者が死亡する前に締結した契約に基づいて取引を結了する目的の範囲内であれば,なお宅建業者とみなされます(宅建業法76条)。
しかし,Fは,単に被相続人Eが所有していた土地を区画割して不特定多数の者に宅地として分譲するのですから,個人業者が死亡する前に締結した契約に基づいて取引を結了する目的の範囲内でのものとはいえず,Eの有していた免許とは何の関係もありません。
したがって,Fの行為は宅建業に該当し,免許を受けなければならないので誤りです。
平成17年[問 31] 正解(4)
宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち,
宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。
(1)宅地建物取引業者A社は,取締役Bが道路交通法に違反し,懲役1年執行猶予3年
の刑に処せられたため,免許取消処分を受けた。Bが取締役を退任した後,A社は改めて
免許申請をしてもBの執行猶予期間が経過するまでは免許を受けることができない。
(2)C社の取締役が刑法第198条(贈賄)の罪により罰金の刑に処せられ,その執行を終
えてから3年を経過した場合であっても,C社は免許を受けることができない。
(3)D社の取締役が,刑法第204条(傷害)の罪により懲役1年執行猶予2年の刑に処せ
られた場合,刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく,かつ猶予期間の満了の日か
ら5年を経過しなければ,D社は免許を受けることができない。
(4)甲県知事の免許を受けているE社の取締役Fが,刑法第208条(暴行)の罪により罰
金の刑に処せられた場合,E社の免許は取り消される。
------------------------------------------------------------
解答&解説
(1)X
◆法人の免許取消後の免許申請
取締役Bが懲役1年執行猶予の刑を受けたために,A社は免許取消しを受けています(宅建業法66条1項3号,5条1項3号)。Bが引き続き取締役等支配力を有する者にとどまるならば,Bの執行猶予が満了するまでは免許を受けることができませんが(宅建業法5条1項3号,7号),本肢では,Bが取締役を退任しているので,A社は改めて免許申請して免許を受けることができます。
したがって,本肢は誤りです。
KEY 欠格要件に該当する役員・政令で定める使用人がいない
↓
〔法人〕 免許取消後の免許申請
(2)X
◆贈賄罪での罰金刑
法人の役員が罰金刑に処せられても,暴行等の罪や宅建業法違反でのものでないかぎり,欠格要件には該当しません(宅建業法5条1項3号の2,7号)。
贈賄罪での罰金刑は免許の欠格要件には該当せず,C社は免許を受けることができるので,本肢は誤りです。
KEY 贈賄罪での罰金刑
↓
免許の欠格要件には該当しない
(3)X
執行猶予の満了
D社の取締役が,懲役1年執行猶予2年の刑に処せられていても,執行猶予期間が満了しているので,刑の言い渡しは効力を失っています。
したがって,D社は免許を受けることができるので,本肢は誤りです。
KEY 執行猶予期間が満了
↓
免許の欠格要件に該当しない
(4)0
◆役員が暴行などにより罰金刑
E社の取締役Fが暴行の罪により罰金の刑に処せられた場合,法人の欠格要件に該当し(宅建業法5条1項3号の2,7号),免許権者 (都道府県知事又は国土交通大臣) はE社の免許を取り消さなければならないので(宅建業法66条1項3号),本肢は正しい記述です。
平成17年[問 32] 正解(1)
宅地建物取引業法に規定する取引主任者に関する次の記述のうち,正しいものは
どれか。
(1)都道府県知事は,その登録を受けている取引主任者が,他人に自己の名義
の使用を許し,その他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をした
とき,当該取引主任者に対し,必要な指示をすることができる。
(2)宅地建物取引業者は,10戸以上の一団の建物の分譲について案内所を設置
して行う場合,その案内所において業務に従事する者の数に対する取引主任者の
数の割合が5分の1以上の成年者である専任の取引主任者を置かなければならな
い。
(3)宅地建物取引業者の従業者である取引主任者は,本人の同意がある場合を
除き,正当な理由がある場合でも,宅地建物取引業の業務を補助したことについ
て知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
(4)取引主任者Aは,甲県知事から事務の禁止の処分を受け,宅地建物取引主
任者証を甲県知事に提出したが,禁止処分の期間が満了した場合は,返還の請求
がなくても,甲県知事は,直ちに宅地建物取引主任者証をAに返還しなければな
らない。
------------------------------------------------------------
解答&解説
(1)
【正解:○】
◆指示処分
都道府県知事は,その登録を受けている取引主任者が,他人に自己の名義の使用を許し,その他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をしたとき,当該取引主任者に対し,必要な指示や事務禁止処分〔情状が特に重いときは登録消除〕をすることができる(宅建業法・68条1項2号,2項,68条の2第1項第4号)。
KEY 他人に自己の名義の使用を許し、
その他人がその名義を使用して取引主任者である旨の表示をしたとき
↓
監督処分 指示処分〔情状が特に重いときは登録消除処分〕
事務禁止処分
(2)
正解:×】
◆契約行為等を行う案内所等での取引主任者の法定設置数
宅建業者は,10戸以上の一団の建物の分譲について案内所を設置して行う場合,その案内所には1人以上の成年者である専任の取引主任者を置けばよい(宅建業法・15条1項,施行規則6条の2第2号)ので,誤り。
KEY 一団の宅地建物について契約行為等を行う案内所
↓
取引主任者は1人以上
(3)
正解:×】
◆使用人等の秘密を守る義務
宅建業者の使用人その他の従業者は,正当な理由がある場合でなければ,従業者でなくなった後も,業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはいけない(宅建業法・75条の2)。
正当な理由がある場合は漏らしてもよいので,誤り。
(4)
正解:×】
◆取引主任者証の返納
取引主任者は,事務の禁止の処分を受けたときは,速やかに,取引主任者証を登録を受けた知事に提出しなければならず,禁止処分の期間が満了した場合,知事は,返還の請求があったときは直ちに取引主任者証を返還しなければならない(宅建業法・22条の2第7項,第8項)。
つまり,知事は,返還の請求がなければ取引主任者証を返還しなくてもよいので,誤り。
KEY 取引主任者証の返還の請求があったとき
↓
知事は,直ちに取引主任者証を返還しなければならない
問33】 宅地建物取引業者A (甲県知事免許) の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業
法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 Aは、甲県の区域内に新たに二つの支店を設け宅地建物取引業を営もうとする場合、
額面金額1,000万円の地方債証券を供託して営業保証金に充てれば足りる。
2 家主Bは、居住用建物の賃貸の管理委託契約をAと締結していたが、Aが借主から収受した家賃を
約束期日が過ぎてもBに支払わなかった。この場合、Bは、Aが供託した営業保証金からその債権の弁
済を受ける権利を有する。
3 印刷業者Cは、Aが行う宅地建物の売買に関する広告の印刷依頼を受け、印刷物を作成し納品した
が、AがCに対しその代金を支払わなかった。この場合、Cは、Aが供託した営業保証金からその債権
の弁済を受ける権利を有する。
4 Aは、買主Dに対し、土地付建物の売買契約を締結する前に、営業保証金を供託した主たる事務所
のもよりの供託所及びその所在地について説明するようにしなければならない。
(1)
正解:×】
◆有価証券の評価額
2つの支店(その他の事務所)を設置したので,営業保証金は1,000万円を供託しなければならない(宅建業法施行令2条の4)。
営業保証金は有価証券でも供託できるが,すべての有価証券で額面金額そのままで評価されるのではない。
本肢では,国債証券の場合は額面の金額が1,000万円なら供託できるが,地方債証券の場合は額面の90%で計算した額で供託しなければならないので,額面金額1,000万円の地方債証券では不足する(宅建業法25条3項,施行規則15条2項)。
したがって,誤りである。
◆有価証券の額面の評価額
国債証券 額面全額
地方債証券
政府保証債 額面金額の90/100
その他の債権 額面金額の80/100
(2)
正解:×】
◆営業保証金の還付
営業保証金の還付対象は,宅建業者と宅建業に関して取引したことから生じる債権である(宅建業法27条1項)。賃貸物件の管理委託契約は宅建業に関する取引とはいえないので,Bは,Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有しない。したがって,誤りである。
KEY 賃貸物件の管理委託契約は宅建業に関する取引とはいえない
↓
営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有しない
(3)
正解:×】
◆営業保証金の還付
宅地建物の売買に関する広告の印刷物の作成により生じた債権は,宅建業に関する取引とはいえないので,Cは,Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有しない。したがって,誤りである。
KEY 広告の印刷物の作成により生じた債権は,宅建業に関する取引とはいえない
↓
営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有しない
(4)
正解:○】
◆供託所等に関する説明
宅建業者は,取引の相手方等に対して,契約が成立するまでの間に,営業保証金の供託所及びその所在地〔供託した額は説明事項ではない。〕について説明〔口頭でもよい。〕をするようにしなければならない(宅建業法35条の2第1号)ので,正しい。
▼宅地建物業保証協会の社員である場合にも,同様の規定がある(宅建業法35条の2)。
KEY 契約が成立するまでの間に,営業保証金の供託所及びその所在地について
説明をするようにしなければならない
↓
監督処分 指示処分
罰則 罰則はない。
問34】 宅地建物取引業者Aが行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 Aは、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する広告をするときは、取引様態の別を明示しなければならないが、取
引の相手方に対し、取引様態の別が明らかである場合は明示する必要はない。
2 Aは、宅地造成工事規制区域内における宅地造成工事の許可が必要とされる場合において、当該宅地の売買に関する
広告は、宅地造成等規制法第12条に規定する宅地造成工事の完了検査を受けた後でなければしてはならない。
3 Aは、建物の売買の広告に当たり、当該建物の形質について、実際のものよりも著しく優良であると人を誤認させる表示
をした。当該建物に関する注文はなく、取引が成立しなかった場合であっても、Aは監督処分及び罰則の対象となる。
4 Aは、建物の貸借の媒介に当たり、依頼者の依頼に基づいて広告をした。Aは報酬とは別に、依頼者に対しその広告料
金を請求することができない。
(1)
:×】
◆取引態様の別の明示
宅建業者は,広告をするときは取引態様の別(当事者・媒介・代理の別)を明示し,注文を受けたときは,遅滞なく,取引態様の別を明示しなければならない(宅建業法34条)。
取引の相手方に対し,取引態様の別が明らかである場合であっても,取引態様の別を明示しなければならないので誤り。
(2)
:×】
◆広告開始時期の制限
許可 工事開始 工事完了 完了検査 検査済証の交付
―――●―――――●―――――●――――●―――――●――――――
宅建業者は,宅地の造成工事の完了前は,当該工事に必要とされる許可処分があった後でなければ,当該工事に係る宅地の売買その他の業務に関する広告をしてはならない(宅建業法33条)。
本肢では,宅地造成工事規制区域内における宅地造成工事の許可が必要とされる場合なので,その許可があった後であれば広告を行うことができる。
本肢では<宅地造成工事の完了検査を受けた後でなければしてはならない。>としているので,誤りである。
(3)
:○】
◆誇大広告等の禁止
誇大広告等の禁止(宅建業法32条)は,当該広告をしてもそれに関する注文がなく,取引が成立しなかった場合であっても,誇大広告をしたこと自体が問題であり,今後の取引の公正を確保するために,監督処分及び罰則の対象となるので,正しい。
KEY 誇大広告等の禁止に違反
↓
監督処分 1年以内の業務禁止処分 (情状が重いときは免許取消し)
罰則 6月以下の懲役もしくは100万円以下の罰則,又はその併科
(4)
:×】
◆広告料金の請求-規定によらない報酬の受領の禁止-
宅建業者が宅建業に関して受け取ることのできる報酬の額は国土交通大臣の定めるところにより,この額を超えて報酬を受けてはならないが(宅建業法46条),
依頼者の依頼に基づいて広告をした場合は,報酬とは別に,依頼者に対しその広告料金を請求することができるので,誤りである(平成16.2.18,国土交通省告示・第7第1項)。
問35】 宅地建物取引業者Aが自ら売主となって宅地建物の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅
地建物取引業法の規定に違反するものはどれか。
なお、この問において、AとC以外の者は宅地建物取引業者ではないものとする。
1 Bの所有する宅地について、BとCが売買契約を締結し、所有権の移転登記がなされる前に、CはAに転売し、Aは更に
Dに転売した。
2 Aの所有する土地付建物について、Eが賃借していたが、Aは当該土地付建物を停止条件付でFに売却した。
3 Gの所有する宅地について、AはGとの売買契約の予約をし、Aは当該宅地をHに転売した。
4 I の所有する宅地について、Aは I と停止条件付で取得する売買契約を締結し、その条件が成就する前に当該物件につ
いてJと売買契約を締結した。
(1)
:違反しない】
◆転売
B ― C (宅建業者)― A(宅建業者) ― D
Cへの所有権移転登記がなされていなくても,CはBとの売買契約を締結しているので,Cに所有権は移転している。
また,CとAとの売買契約が締結されていれば,Aに所有権は移っているので,Cが移転登記を経ていなくても,Aが宅建業者ではないDと売買契約を締結するのは,自己の所有に属しない売買契約締結の制限には違反しない。
(2)
:違反しない】
◆賃借人のいる物件を売却
A(宅建業者) ― F [Aは停止条件付でFに売却。]
|
E (賃借人)
宅建業者は,自己所有物件に賃借人がいる場合に当該物件を売却しても宅建業法に違反しない。
また,停止条件付で売却しても,宅建業法上問題にはならない。
(3)
:違反しない】
◆予約契約
G ――――――――― A(宅建業者) ―― H [AはHに転売]
売買契約の予約
宅建業者が現在の所有者から取得する契約をしていれば,その契約が予約であっても,AがHに転売することは,自己の所有に属しない売買契約締結の制限には違反しない(宅建業法33条の2)。
(4)
正解枝:違反する】
◆停止条件付契約を締結して,条件成就前に売却
I ――――――――― A(宅建業者) ―― J [Aは条件成就前に売却]
停止条件付売買
宅建業者が現在の所有者から取得する契約をしていても,その契約が停止条件付であり,条件の成就する前であるときは,宅建業者でない者と売買契約を締結することはできない(宅建業法33条の2)。
したがって,本肢の場合,Aは,自己の所有に属しない売買契約締結の制限に違反する。
問36】 宅地建物取引業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け、Bと媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法によれば、正しいものはいくつあるか。
ア Bの申出により、契約の有効期間を6月と定めた専任媒介契約を締結した場合、その契約はすべて無効である。
イ AB間で専属専任媒介契約を締結した場合、AはBに対し、当該契約の業務の処理状況を2週間に1回以上報告しなければならない。
ウ AB間で専属専任媒介契約を締結した場合、Bは、Aが探索した相手方以外の者と売買契約を締結することができない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 なし
(ア)
:×】
◆有効期間
専任媒介契約・専属専任媒介契約の有効期間は3月を超えることはできず,これより長い期間を定めても,有効期間は3月になる(宅建業法34条の2第3項)。
つまり,3月より長い有効期間を定めたときは,3月を超える期間について無効であるのにとどまり,その媒介契約そのものがすべて無効になるわけではないので,誤り。
●有効期間と更新の規定
専属専任媒介契約 3ヵ月以内,依頼者から更新の申出がなければ,更新できない。
専任媒介契約 3ヵ月以内,依頼者から更新の申出がなければ,更新できない。
一般の媒介契約 規定なし
(イ)
:×】
◆業務処理状況の報告
業務処理状況の報告は,専任媒介契約では2週間に1回以上,専属専任媒介契約では1週間に1回以上となっている(宅建業法34条の2第8項)。
イでは,専属専任媒介契約を締結しているのに,業務の処理状況を2週間に1回以上報告となっているので,誤りである。
●業務処理状況の報告回数
専属専任媒介契約 1週間に1回以上
専任媒介契約 2週間に1回以上
一般の媒介契約 規定なし
(ウ)0
専属専任媒介契約と専任媒介契約の違い 他の宅建業者に媒介・代理を 依頼者が自ら発見した
相手方との契約
専任媒介契約 重ねて依頼することはできない できる
専属専任媒介契約 できない
正解は(ウ)の1ツだけ
問37】 宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のう
ち、誤っているものはどれか。
1 宅地の売買の媒介において、当該宅地に係る移転登記の申請の予定時期については、説明しなくてもよい。
2 宅地の売買の媒介において、当該宅地が造成に関する工事の完了前のものであるときは、その完了時における形状、構
造並びに宅地に接する道路の構造及び幅員を説明しなければならない。
3 宅地の売買の媒介において、天災その他不可抗力による損害の負担を定めようする場合は、その内容を説明しなければ
ならない。
4 宅地の貸借の媒介において、借地借家法第22条で定める定期借地権を設定しようとするときは、その旨を説明しなけれ
ばならない。
(1)
:○】
◆移転登記の申請時期 ⇒ 37条書面
移転登記の申請の時期は契約成立後の37条書面の記載事項である(宅建業法37条1項5号)。
契約成立前では,移転登記の申請の時期は確定していないからである。
(2)
:○】
◆完了時における形状、構造並びに宅地に接する道路の構造及び幅員
工事完了前のものであるときは,完了時における形状,構造その他国土交通省令で定める事項を,図面を必要とするときは図面を交付して取引主任者に説明させなければならない。(宅建業法35条1項5号,施行規則16条)。
(3)
:×】
◆天災その他不可抗力による損害の負担 ⇒ 37条書面
天災その他不可抗力による損害の負担の定めがあるときは,その内容を,契約成立後の37条書面に記載しなければならない(宅建業法37条1項10号)。
重要事項で説明すべきものには該当しないので,誤りである。
(4)
:○】
◆定期借地権である旨
宅地の貸借の媒介・代理において,定期借地権 (借地借家法第22条) を設定しようとするときは,その旨を説明しなければならない(宅建業法35条1項12号,施行規則16条の4の2第5号)。
問38】 宅地建物取引業者がマンションの一室の貸借の媒介を行う場合、宅地建物取引業法第35条に規定する
重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 当該マンションの管理が委託されているときは、その委託を受けている者の氏名 (法人にあっては、その商号又は名称)、
住所 (法人にあっては、その主たる事務所の所在地) 及び委託された業務の内容を説明しなければならない。
2 建築基準法に規定する容積率及び建ぺい率に関する制限があるときは、その制限内容を説明しなければならない。
3 建物の区分所有法等に関する法律第2条第3項に規定する専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定め
があるときは、その内容を説明しなければならない。
4 敷金の授受の定めがあるときは、その敷金の額、契約終了時の敷金の精算に関する事項及び金銭の保管方法を説明し
なければならない。
(1)
:×】ヒッカケ問題
◆委託された管理の内容は義務付けられていない
マンションの一室の貸借の媒介・代理を行う場合,当該マンションの管理が委託されているときは,その委託を受けている者の氏名 (法人の場合は,その商号又は名称),住所 (法人の場合は,その主たる事務所の所在地) を説明しなければならない(宅建業法35条1項6号,施行規則16条の2第8号)。
(2)
:×】
◆法令に基づく制限で政令で定めるもの ⇒ 貸借の媒介・代理では少ない
建物の貸借の契約以外の契約では,重要事項で説明すべき法令に基づく制限で政令で定めるものの中には建築基準法に規定する容積率及び建ぺい率の制限が規定されている(宅建業法35条1項2号,施行令3条1項2号)が,建物の貸借の契約の媒介・代理では説明すべきものとはされていない。
(3)
:○】
◆専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定め
区分所有法では,占有者 (専有部分の賃借人等) も建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならず(区分所有法6条3項),建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき,区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う(区分所有法46条2項)。
(4)
:×】ヒッカケ問題
◆敷金 -契約終了時に精算する金銭-
宅地又は建物の貸借の契約の媒介・代理では,契約終了時において精算することとされている金額の精算に関する事項を重要事項で説明しなければならないが(宅建業法35条1項,14号,施行規則16条の4の3第10号),その金銭の保管方法については重要事項で説明すべきものとはされていないので,誤り。
問39】 売主A、買主Bの間の宅地の売買について宅地建物取引業者Cが媒介をした場合の次の記述のうち、宅
地建物取引業法 (以下この問いにおいて 「法」 という。) に違反しないものはどれか。
1 Cは、取引主任者をして法第35条に基づく重要事項の説明 (以下この問において 「重要事項」 という。) を行わせたが、
AとBの同意があったため、法第37条の規定に基づく契約内容を記載した書面 (以下この問において 「契約書面」 という。)
を交付しなかった。
2 Cの従業者である取引主任者がBに対して重要事項説明を行う際に、Bから請求がなかったので、宅地建物取引主任者
証を提示せず重要事項説明を行った。
3 Cは、AとBの契約が成立したので、取引主任者に記名押印させ、AとBに対して契約書面を交付したが、両者に対して
書面に記載された事項を説明しなかった。
4 AとBどちらからも、早く契約したいとの意思表示があったため、Cは契約締結後に重要事項説明をする旨AとBの了解を
得た後に契約を締結させ、契約書面を交付した。
(1)
違反する】
◆37条書面の交付義務
契約書面 (37条書面) は,当事者間の契約内容をめぐる紛争を回避するために契約内容の明確化を図る趣旨で交付義務としているものである(宅建業法37条1項,2項)。
売主と買主の同意があったからといって,媒介の業者が交付しなくてもよいことにはならないので,Cは宅建業法に違反する。
(2)
違反する】
◆取引主任者証の提示義務
取引主任者は,相手方等から請求がなくても,重要事項説明時には,取引主任者証を提示しなければならない(宅建業法35条3項)。
(3)解答枝
違反しない】
◆37条書面の交付時に,説明義務はない
宅建業者は,37条書面の交付義務があるが,義務付けられているのは取引主任者に記名押印させて交付するだけであり,説明することまでは義務付けられていないので,宅建業法には違反しない(宅建業法37条)。
(4)
違反する】
◆重要事項説明の時期
重要事項説明は,相手方等の意思決定の判断材料として義務付けられているものであり,契約が成立するまでの間にしなければならない(宅建業法35条1項)。
買主や売主の了解を得たとしても,契約成立後に重要事項説明をするのは,宅建業法に違反する。
問40】 宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) 第37条の規定に基づく契約を証する書面 (以下こ
の問において 「契約書面」 という。) に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 居住用建物の賃貸借契約において、貸主と借主にそれぞれ別の宅地建物取引業者が媒介するときは、どちらか一方の
宅地建物取引業者が契約書面を作成したとしても、契約書面の交付については双方の宅地建物取引業者がその義務を負
う。
2 宅地建物取引業者が土地売買における売主の代理として契約書面を作成するに当たっては、専任でない取引主任者が
記名押印してもよい。
3 居住用建物の賃貸借契約において、貸主には代理の宅地建物取引業者Aが、借主には媒介の宅地建物取引業者Bが
おり、Bが契約書面を作成したときは、借主及びAに契約書面を交付すればよい。
4 貸主である宅地建物取引業者Cが、宅地建物取引業者Dの媒介により借主と事業用建物の賃貸借契約を締結するに当
たって、Dが作成・交付した契約書面に法第37条違反があった。この場合、Dのみが監督処分及び罰則の対象となる。
(1)
:○】
◆各当事者に別々の宅建業者が媒介しているとき
貸 主 ―――――――― 借主
|媒介を依頼 |媒介を依頼
宅建業者(媒介) 宅建業者(媒介)
賃貸借契約で貸主・借主双方に別々の宅建業者が媒介・代理した場合でも,媒介・代理をした宅建業者の全てに,貸主・借主の双方に37条書面 (契約書面) を交付する義務があるので正しい(宅建業法37条2項)。
(2)
:○】
◆取引主任者の記名押印
37条書面に記名押印するのは,取引主任者であれば,成年者である専任の取引主任者でなくてもよいので,正しい(宅建業法37条3項)。
(3)
:×】
◆各当事者に別々の宅建業者が媒介又は代理
貸 主 ―――――――― 借主
|代理を依頼 |媒介を依頼
宅建業者A(代理) 宅建業者B(媒介)
肢1で見たように,賃貸借契約で貸主・借主双方に別々の宅建業者が媒介・代理した場合でも,媒介・代理をした宅建業者の全てに,貸主・借主の双方に37条書面 (契約書面) を交付する義務がある(宅建業法37条2項)。
本肢では,宅建業者Bだけに交付義務があるのではなく,宅建業者A,Bとも,貸主・借主の双方に交付する義務があるので,誤りである。
(4)
:○】
◆貸借の当事者である宅建業者には37条書面の交付義務はない
宅建業者C(貸主) ――― 借主
|媒介を依頼
宅建業者D(媒介)
貸主である宅建業者Cが,宅建業者Dの媒介により借主と建物の賃貸借契約を締結した場合において,37条書面の交付義務があるのはDのみである(宅建業法37条2項)。
宅建業者が売買や交換で契約の当事者である場合には,他の宅建業者に媒介・代理を依頼していたとしても,相手方に対して37条書面を交付する義務があるが,宅建業者が貸借の当事者である場合には,相手方に対して37条書面を交付する義務はない。
⇒自ら賃貸は宅建業法の適用外。
したがって,本肢において,媒介した宅建業者Dが作成・交付した契約書面に法第37条違反があった場合は,Dのみが監督処分及び罰則の対象となるので正しい。
問41】 宅地建物取引業者Aが自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと土地付建物の売買契約を締結し
た場合における、宅地建物取引業法 (以下この問において 「法」 という。) 第37条の2の規定による売買契約の
解除に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 BがAのモデルルームにおいて買受けの申込みをし、Bの自宅周辺の喫茶店で売買契約を締結した場合は、Bは売買契
約を解除することができない。
2 BがAの事務所において買受けの申込をした場合は、売買契約を締結した場所がAの事務所であるか否かにかかわら
ず、Bは売買契約を解除することができない。
3 Bがホテルのロビーにおいて買受けの申込をし、当該場所において売買契約を締結した場合、既に当該土地付建物の引
渡しを受け、かつ、代金の全部を支払った場合でも、Aが法第37条の2に規定する内容について書面で説明していないとき
は、Bは当該契約を解除することができる。
4 Bがレストランにおいて買受けの申込をし、当該場所において売買契約を締結した場合、Aが法第37条の2に規定する内
容について書面で説明し、その説明の日から起算して8日を経過した場合は、Bは当該契約を解除することができない。
(1)
:○】
◆事務所等で買受けの申込をした場合
本肢でのモデルルームは契約行為等を行う案内所として考える。
土地に定着する建物内の案内所
(取引主任者を置くべき場所,
契約行為等を行う案内所) クーリングオフできない。
上記以外
<テント張りの案内所,見学のみの案内所> クーリングオフできる
KEY 買受けの申込場所等が事務所等のとき
↓
クーリングオフできない
(2)
:○】
◆事務所等で買受けの申込をした場合
事務所 (自ら売主の宅建業者の事務所,他の業者から依頼を受けて媒介・代理する業者の事務所) において買受けの申込をした場合は,売買契約を締結した場所が事務所等に該当するか否かにかかわらず,クーリングオフをすることはできないので,正しい(宅建業法37条の2第1項)。
(3)
×】解答枝
◆引渡しを受け,かつ,代金の全部を支払った場合
引渡しを受け,かつ,代金の全部を支払った場合は,買受けの申込をした場所が事務所等に該当するかどうかに関係なく,クーリングオフをすることはできないので,誤り(宅建業法37条の2第1項第2号)。
(4)
:○】
◆説明の日から起算して8日を経過した場合
宅建業者(自ら売主,自ら売主の宅建業者から媒介・代理を依頼された宅建業者)は,国土交通省令で定められた事項を記載した書面を交付して,申込者等にクーリングオフの説明をしなければならない(宅建業法37条の2第1項,施行規則16条の6)。
クーリングオフの説明を受けた日から起算して8日を経過した場合は,買受けの申込をした場所が事務所等に該当するかどうかに関係なく,クーリングオフをすることはできないので,正しい(宅建業法37条の2第1項第1号)。
問42】 宅地建物取引業者Aが自ら売主として、宅地建物取引業者でないBに宅地 (造成工事完了済み) を分譲す
る場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。なお、当該宅地の分譲価
額は4,000万円とする。
1 Aは、手付金として400万円をBから受領したが、保全措置を講じなかった。
2 Aは、手付金100万円をBから受領した後、中間金として600万円を受領したが、中間金600万円についてのみ保全措
置を講じた。
3 AとBは、「瑕疵担保責任を負うべき期間は、当該物件の売買契約を締結してから2年間とする」旨の特約を定めた。
4 AとBは、「宅地に隠れた瑕疵があった場合でも、その瑕疵がAの責めに帰すものでないときは、Aは担保責任を負わな
い」旨の特約を定めた。
(1)
違反しない】
◆完成物件での手付金等の保全措置
自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との売買契約の締結に際して,代金の20%を超える額の手附を受領することはできない(宅建業法39条1項)。
また,自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との完成物件の売買契約の締結に際して,手付金等が代金の代金の10%以下,かつ,1,000万円以下であるときは,手付金等の保全措置を講じる必要はない(宅建業法41条の2第1項,施行令3条の2)。
▼自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との完成物件の売買契約の締結に際して,手付金等が代金の額の10%超,又は,1,000万円超であるときは,手付金等の保全措置を講じなければならない(宅建業法41条の2第1項,施行令3条の2)。
(2)
違反する】
◆手付金等の定義
手付金等には,手付金のほか,中間金等も含む。
本肢では,保全措置が必要かどうかについては,手付金100万円+中間金600万円の合計700万円で考えなければならない。
分譲価額は4,000万円で,700万円は完成物件で保全措置の必要な10%〔400万円〕を超えているので,中間金600万円を受領する前に,保全措置を講じなければならない。
したがって,Aは,保全措置を講じなければ,宅建業法に違反する。
(3)
違反する】
◆瑕疵担保責任の特約の制限
自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との売買契約の締結に際して,瑕疵担保責任の行使期間を<引渡しの日から2年以上>とする特約をすることができるが,<売買契約を締結してから2年間>とする」旨の特約を定めても無効なので,Aは,宅建業法に違反する(宅建業法40条1項,2項)。
(4)
違反する】
◆瑕疵担保責任の特約の制限
判例では,瑕疵担保責任は売主の無過失責任であり,民法上では売主の担保責任は任意規定であっても,宅建業法上は売主が瑕疵担保責任を免れることはできない。
つまり,<その瑕疵が売主Aの帰責事由によるものではないときは,Aは担保責任を負わない>旨の特約は,宅建業法での規定よりも不利な特約となり,その特約は無効となる(宅建業法40条1項,2項)。この場合,瑕疵の事実を知ったときから1年以内に,買主Bは契約の解除又は損害賠償の請求をすることができることになる。⇒肢3参照。
したがって,Aは,宅建業法に違反する。
問43】 宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション (販売価額 3,000万円) の売買契約を締結した場合に
おける次の記述のうち、民法及び宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 Aは、宅地建物取引業者であるBとの売買契約の締結に際して、当事者の債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損
害賠償の予定額を1,200万円とする特約を定めた。この特約は無効である。
2 Aは、宅地建物取引業者でないCとの売買契約の締結に際して、当事者の債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損
害賠償の予定額を1,200万円とする特約を定めることができる。
3 Aは、宅地建物取引業者であるDとの売買契約の締結に際して、当事者の債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損
害賠償の予定額の定めをしなかった場合、実際に生じた損害額1,000万円を立証により請求することができる。
4 Aは、宅地建物取引業者でないEとの売買契約の締結に際して、当事者の債務不履行を理由とする契約の解除に伴う
損害賠償の予定額を600万円、それとは別に違約金を600万円とする特約を定めた。これらの特約はすべて無効である。
(1)
:×】
◆宅建業者間の取引では,自ら売主の8種制限は適用されない
1,200万円は販売価額 3,000万円の40%である。
自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との売買契約の締結に際して,代金の額【消費税等も含む】の20%を超える損害賠償の予定額を定めることはできない(宅建業法38条1項)。
しかし,買主が宅建業者である場合には,損害賠償額の予定等の制限は適用されないので,本肢は誤りである(宅建業法78条2項)。
(2)
:×】
◆代金の20%を超える損害賠償の予定額を定めることはできない
1,200万円は販売価額 3,000万円の40%である。
自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との売買契約の締結に際して,代金の額【消費税等も含む】の20%を超える損害賠償の予定額を定めることはできない(宅建業法38条1項)ので,本肢は誤りである。
(3)
:○】
◆損害賠償の予定額を定めなかった場合
1,000万円は販売価額 3,000万円の約33%である。
自ら売主の宅建業者は,宅建業者ではない者との売買契約の締結に際して,損害賠償の予定額を定める場合には代金の額【消費税等も含む】の20%以内という制限がある(宅建業法38条1項)。
しかし,Dは宅建業者なので,この制限は適用されない。Aは,実際に生じた損害額1,000万円を立証により請求することができるので,正しい。
(4)
:×】
◆代金の額の20%を超える部分が無効になる
損害賠償額の予定等の制限は,損害賠償の予定額とは別に違約金を定める場合にも適用され,その場合は合計金額で判断する(宅建業法38条1項)。
合計額が代金の額の20%を超える場合は,代金の額【消費税等も含む】の20%を超える部分のみが無効になる(宅建業法38条2項)。
損害賠償の予定額600万円,違約金600万では合計1,200万円で代金の額の40%になり,代金の額の20%を超える部分(800万円を超える部分である400万円)のみが無効になるので,本肢は誤りである。
問44】 宅地建物取引業者A (消費税納税事業者) が、B所有の居住用建物について、媒介により貸主Bと借主C
との賃貸借契約を成立させた場合について、Aが受けることのできる報酬額について、誤っているものはどれか。
なお、建物の1月分の借賃は9万円とする。
1 Aは、BとCの承諾を得たときは、Bから94,500円、Cから94,500円を受領できる。
2 Aは、Bの承諾を得たときは、Bのみから94,500円を受領できる。
3 Aは、Bから47,250円、Cから47,250円を受領できる。
4 Aは、Bの承諾を得たときは、Bから70,000円、Cから24,500円を受領できる。
(1)
:×】
◆双方からの報酬の合計は1月分の1.05倍以内
貸主・借主双方の承諾を得たとしても,双方からの報酬の合計は1月分の1.05倍以内である94,500円を超えることはできないので,誤り。
(2)
:○】
◆承諾を得たときは,一方のみから1月分の1.05倍以内の報酬を受領できる
貸主Bの承諾を得たときは,Bのみから1月分の0.525倍を超え,1月分の1.05倍以内である94,500円を報酬として受領できるので正しい。
(3)
:○】
◆賃貸借の媒介での原則的な報酬
双方からの報酬の合計は1月分の1.05倍以内であり,一方からの報酬も1月分の0.525倍以内なので,正しい。
(4)
:○】
◆一方から1月分の0.525倍を超える報酬を受け取るには承諾が必要
貸主Bの承諾を得たときは,Bから1月分の0.525倍を超える70,000円を報酬として受領できる。また,貸主B,借主C双方からの報酬の合計でも1月分の1.05倍以内になっているので,正しい。
問45】 宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業保証協会 (以下この問において 「保証協会」 という。) に加入した
場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 Aが保証協会に加入する前に、Aと宅地建物取引業に関し取引をした者は、弁済業務保証金について弁済を受けること
ができない。
2 Aは保証協会に加入した後に新たに事務所を開設したときは、その日から2週間以内に、営業保証金500万円を主たる
事務所のもよりの供託所に供託しなければならない。
3 Aがその一部の事務所を廃止したため、保証協会が弁済業務保証金分担金をAに返還しようとするときは、保証協会は、
弁済業務保証金の還付請求権者に対し、一定期間内に認証を受けるため申し出るべき旨の公告を行う必要はない。
4 Aが、保証協会から弁済業務保証金の還付に係る還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた日から2週間以内に、通
知された額の還付充当金を保証協会に納付しない場合、保証協会は納付すべき旨の催告をしなければならず、催告が到達
した日から1月以内にAが納付しない場合は、Aは社員としての地位を失う。
(1)
:×】
◆保証協会に加入する前に,宅建業に関し取引をした者
保証協会に加入する前に,宅建業に関し取引をした者も,弁済業務保証金について弁済を受けることができるので,本肢は誤りである(宅建業法64条の3第1項第3号)。
(2)
:×】
◆支店を開設したときは,弁済業務保証金分担金は一箇所につき30万円
保証協会に加入した後に新たに事務所 (いわゆる支店) を開設したときは,その日から2週間以内に,一箇所につき弁済業務保証金分担金30万円を保証協会に納付すればよく(宅建業法64条の9第2項,施行令7条),営業保証金500万円を供託所に供託する必要はないので誤り(宅建業法64条の13)。
(3)
:○】
◆社員が支店を廃止したときには公告をする必要はない
宅建業者が一部の事務所を廃止しために弁済業務保証金分担金を返還する場合には,保証協会は,弁済業務保証金の還付請求権者に対して,一定期間内に認証を受けるため申し出るべき旨の公告をする必要はないので,正しい(宅建業法64条の11第1項,第2項)。
(4)
:×】
◆保証協会は,還付充当金を納付すべき旨の通知をした後に催告をする必要はない
宅建業者は,保証協会から還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた日から2週間以内に,通知された額の還付充当金を保証協会に納付しないときは,社員としての地位を失う(宅建業法64条の10第1項~第3項)。
保証協会は,宅建業者が通知を受けた日から2週間以内に,通知された額の還付充当金を保証協会に納付しないときに,催告をしなければならないという規定はないので,誤り。







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